Socket FM2+のプロセッサーA-Series "Kaveri"で必須となるマザーボードの内、チップセットがA88X FCHの物だけをまとめました。合わせて、各マザーボードの"Kaveri"が使用できるBIOSのバージョンも記しました。
"Kaveri"に対応したマザーボードは、
Socket FM2+のものだけ。因みに、自作PC用のA-Series APU(FMx系)には、
コードネームで"Llano"、"Trinity"、"Richland"、"Kaveri"と呼ばれる物が存在します。Socketの種類毎に対応しているAPUのコードネームを記しますと、以下の通りです。
Socket FM1:"Llano"
Socket FM2:"Trinity"、"Richland"
Socket FM2+:"Trinity"、"Richland"、
"Kaveri""Kaveri"が搭載できるのは、Socket FM2+マザーボードだけです。"Trinity"や"Richland"を使用する場合でも、いずれ"Kaveri"に買い替えることを考慮して、マザーボードはSocket FM2+を購入する方が将来的に金銭の節約となるかもしれません。また、"Trinity"や"Richland"でSocket FM2+のマザーボードを使用する際でも、BIOSは"Kaveri"が使用可能なものにアップデートしておくことを強くお薦めします。なぜなら、基本的に"Kaveri"は、"Kaveri"非対応のBIOSで起動ができないからです。
"Kaveri"で使う場合は、
対応BIOSになっているかどうかの確認が必須。Socket FM2+のマザーボードは、プロセッサーの発売前に先行して販売が開始されました。このため、BIOSのバージョンが古いままの可能性があります。したがって、購入時は、"Kaveri"に対応した新しいBIOSにアップデートされているかどうかの確認が必須です。特に、「BIOSのアップデートをしたことが無い方」、「BIOSのアップデートをする予定のない方」や「"Trinity"や"Richland"をお持ちでない方で"Kaveri"を購入される方」は、最重要の確認事項となります。実際に商品を確認したり、店員さんに気軽に質問したり出来ない通販では、購入の際に非常に注意が必要です。
旧型となるSocket FM2のA-Series "Trinity"や"Richland"をお持ちでない場合で、いきなりSocket FM2+のA-Series "Kaveri"を使いたいという方には、ASUSのCROSSBLADE RANGERやA88X-PROがお薦めです。これらには、
ASUS USB BIOS Flashbackが搭載されており、BIOSのアップデートなどの書き換え時にAPUやDDR3メモリーを必要としない、謂わば究極のBIOS書き換え機能があるのです。書き換えたいBIOSファイルを収めたUSBメモリーと電源ユニットを接続し、ボタンを押してスタートさせると1分程でBIOSの書き換えが完了します。書き換えが必要なROM部分のみを強制的に上書きするため、一般的な製品にありがちな、BIOS更新を失敗した場合にブートローダーまで破損してしまい、起動不可に陥る心配がないという大きな利点があります。扱いが非常に簡単で、失敗もしないという安心設計なのです。通販で購入しても、BIOSのアップデートで悩むずに済む唯一の製品です。
■参考となる記事:
レポート記事:USB BIOS Flashbackを使用したときの様子
最強のBIOS更新機能 ASUS「USB BIOS Flashback」を使ってみた。
http://keyrg.jugem.jp/?eid=459AMD A-Series APUは、
基本的にはGPUを使う用途でこそ性能を体験できる。
実際の使用用途に合致しているかどうかが、大事。また、AMD A-Series APUは、特性として、CPUよりもGPUの性能の高さがアピールポイントとなっている製品です。したがって、PCの使用用途として、外付けグラフィックスカードを買うまでに至らない方、動画のハードウェアエンコードやOpenCLが採用されたアプリケーションをお使いになる方が一番恩恵に与れると言えます。それ以外の用途では、取り立ててAMD A-Series APUならではの性能を体験することは難しく、購入コストに見合わないと感じるかもしれません。ご自身のPCの使用用途に相応しいかどうかは、購入検討時にしっかりとご確認されることが重要となります。
また、ゲーム用途の場合、PCだけでしか発売されていないゲームを目的にする以外は、PS4がお薦めです。PS4は、ミドルスペックレベルのPCでは太刀打ちができないほどのパフォーマンスと低消費電力という性能を持っている上に低価格だからです。
したがって、PC版でしか発売されていないゲームをグラフィックスカード無しで楽しむために、そこそこの導入コストで組んでみたい、または、大手メーカーPCでもあまり扱いがないAMDのAPUという一風変わったパソコンを作ってみたいといった方向けになると思います。
以下のマザーボード一覧表では、A88Xのものだけを集めてみました。製品の公式サイトへのリンクや販売価格を記しておりますので、よろしければご覧くださいませ。